小杉弘明氏による画材のトリビアコラムを連載します。
小杉弘明 プロフィール
1954年 大阪出身。
1977年 大阪府立大学 工学部応用化学科卒。
元ホルベイン工業株式会社 技術部長。
現カルチャーセンター講師。
チューブの話(続編)
2024-12-11
以前にチューブがもたらした絵画への影響について書いた。その時には現在のチューブ事情について書く余裕がなかったので、いくつか書き漏らした事がある。今回はチューブに関する話題のうち、多少とも読んでくださる人に役立つ情報を書きたいと思っている。絵を描く多くの人が経験するチューブの問題と言えば、①チューブが開かない、②絵具が固まって出てこない、の2点に集約されるのではないだろうか。まずはこれらの解決法について話をしよう。
①キャップが開かないという問題
これまでも何度か絵具とは「顔料と糊」でできていると書いてきた。つまるところ絵具とは「色のついた接着剤」なのである。もしも、絵具をパレットに出した後、図のようにチューブの口のねじ切り部分に絵具がついたままキャップを閉めてしまったらどうなるだろう。チューブのねじ切り部分に接着剤をしっかり塗って、キャップをくっつけました・・・と言う事にならないだろうか。
①キャップが開かないという問題
これまでも何度か絵具とは「顔料と糊」でできていると書いてきた。つまるところ絵具とは「色のついた接着剤」なのである。もしも、絵具をパレットに出した後、図のようにチューブの口のねじ切り部分に絵具がついたままキャップを閉めてしまったらどうなるだろう。チューブのねじ切り部分に接着剤をしっかり塗って、キャップをくっつけました・・・と言う事にならないだろうか。