笠間・茨城県陶芸美術館で「井上雅之展」の図録は売り切れだった。
「見本」の図録でもいいから売ってください、とお願いすると、ミュージアムショップご担当の紳士が、それはムリですが、東京の「ギャラリー東京ユマニテ」に何冊かあるかもしれません、お問合せなさればいかがでしょう、と教えてくれた。
帰路、思い切って「ギャラリー東京ユマニテ」に電話してみたら、ある、というので、予約して、次の日に京橋まで買いに行った。二冊組のとてもきちんとした図録だった。一冊は氏の全作品を収録し、もう一冊は今回の出品作を収録している。その内容の密度に比して、とっても安い。茨城県陶器美術館ミュージアムショップでは、売り切れ、というのも頷けた。
で、その図録を見てみると、私の書いた文章が間違っていたところが「作品解説」の欄に見受けられた。なので、それを踏まえて私の先の文を以下について訂正させていただきたい。申し訳ありません!
まず、完成した作品を逆さまにしている、という私の記述は違っていて、二つの器状の作品を組み合わせた「合子」状のものだ、ということである。どちらにしても、使える、という「用途」を前提にせず無視しているわけだが、単独の作品を逆さまにしたのと、二つの作品を合体して「合子」のようにしたのとは大いに違うことである。私が、美術館の展示の前で誤った見方をしていたことは事実なわけで、観察不足は否めず、軽率であった。お詫び申し上げる。
また、トビカンナを用いた“装飾”のある“太った”「橋脚」を備えた「橋」状の作品は、瞬間接着剤などは用いておらず、構成を確定後、施釉、焼成、という手順を踏んで計画的に作られたもの、とのことである。これについても誤解を招くような書き方があったかもしれない。お詫びして訂正させていただきたい。
以上、申し訳ありません! 訂正してお詫びします。
(2022年9月1日、東京にて)